GRAM MASALA
ガラムマサラ

ガラムマサラは、インド料理に欠かせないスパイスブレンドです。
カレーや豆料理、スープなど様々な料理に使われます。
シナモン、メース、胡椒の実、コリアンダーシード、クミンシード、カルダモムポッドなどのホールスパイスをフライパンで炒って香りを出し、パウダー状に挽きます。
その名前は、ヒンディー語の「ガラム（熱い、温める）」と「マサラ（混合スパイス）」を組み合わせたもので、直訳すると「熱いスパイス」となります。
しかし、ここで言う「熱い」とは、辛い味のことではなく、アーユルヴェーダの考え方に基づいて、体を温め、代謝を高める効果を持つスパイスを指します。
アーユルヴェーダは、インドの伝統医学体系であり、食べ物も単に美味しいだけでなく、健康にも良いものであるべきという考え方を大切にしています。
ガラムマサラはその考え方に沿って作られたスパイスブレンドであり、シナモン、カルダモン、クミンなど、体を温める性質を持つスパイスがブレンドされています。
実際に、ガラムマサラを使った料理は、スパイシーというよりも、ほのかに温かみのある香りが特徴です。
これは、体を内側から温めることで、消化を促し、免疫力を高める効果があると考えられています。
ガラムマサラとカレーパウダーは似ていますが、カレーパウダーには黄色い色素を持つターメリックが含まれているのに対し、ガラムマサラには入っていません。
もう一つの違いは、カレーパウダーは煮込み始めなど比較的早い段階で加えてスパイスの香りと辛味を全体になじませるのに対し、ガラムマサラは仕上げ直前に入れて軽くかき混ぜ、華やかな香りを引き立たせるように使われます